二つの死

陽溜りに居ると気持が良いが、陽が陰り風が吹くと身をすくめる寒さになる。
晩秋の頃は好きな季節だったが年老いた今では、暖かさと寒さが入り混じる日々の変化に躰が上手く順応出来ず苦手になっている。
厚手のジーパンに履き替えた。

それに虫撮りも出来なくなったから余計に寒さを感じているのだろう。

道端で二つの死を見た。



アシナガバチの死とコカマキリの死だ。
コカマキリは何者かに襲われたのか頭がないのだ。
この頭のないコカマキリは襲われた直後なのか指先で触って見ると翅を拡げた。



先日も階段でアシナガバチの分断された骸を見た。
木蔦の上でカマキリにでも襲われ躰が分断されて下の階段に落ちたのだろう。
分断された腹部にはアミメアリが既に集まっていたが、頭部に触れてみると生きているみたいに触覚や翅をピクピク動かした。

刺激を受けると細胞の一部が反応するのだろうか。

虫撮りのフィールドやビオトープを一度見て廻ってから今年の虫撮りも終わりにしよう。