ナツアカネ連結飛翔

台風一過、何とも言えぬ爽やかな朝、雲一つ無い青空が眩しい。
書斎から眺める琵琶湖の湖面も、ほんの偶にしか見せない顔付きをしている。
これも台風がもたらしたものだろう。

濁流の渦巻く渡月橋の光景を先ほどまでTVで見ていただけに、静穏な湖面を眺めていられる幸せを感じていた。

料理当番の日の買い物から帰った後、トンボ撮りに行く。
久しぶりに行くフィールドの変化に驚く、電気柵や獣除けの金網が延々と棚田を取り囲んでいるのだ。日本版万里の長城だ。
電気柵などが無い時は稲刈り後の田圃に入ることが簡単だったし、水溜りに産卵に来るトンボ達を撮ることも容易だったが、現在ではトンボを追いかけることも出来ず柵越しにしか撮れないのだ。
ナツアカネやシオカラトンボの連結飛翔を幾つも見るが、柵のはるか向こうだ、300mmでは手の施しようがない。
柵の近くの水溜りとトンボを探して、炎天下の棚田道を2時間近く歩く。
そんな結果のワンショット。金網のほころびにレンズを捩じ込むようにして撮る。