クロマルハナバチと竹筒トラップ

「竹筒トラップに黒いハチが来てますよ」
そんなカミサンの声に急いで2階のベランダに駆け上がる。
昨年のスズバチの巣作りのことが一瞬頭をよぎっていた。
スズバチと言うよりも竹筒トラップに来るとすれば、オフタオビドロバチかミカドドロバチではなかろうかと思った。
ベランダではカミサンが取り込み中の洗濯物を抱えたまま、遠くの方から怖そうに竹筒トラップを指さしている。

竹筒トラップに来ていたのは何とクロマルハナバチなのだ。


クロマルハナバチの巣作りは土の中だったはずだ。
こんな竹筒にも巣作りをするのだろうか?
そんな思いもあり慌てて100mmマクロを持ち出した。

クロマルハナバチは竹筒の穴のサイズを調べるかのように、竹筒の上をゆっくり行きつ戻りつしている。時には顔を穴に突っ込んでいるのだ。
竹筒を囓っているようにも見える行為もあった。
竹筒トラップの穴のうち一つだけがクロマルハナバチが入れそうな内経だが、それにしても意外な行動なのだ。
しばらく手持ちで撮っていたがこの行動が続くようならと思い、三脚を据えることにした。

100mmマクロにはツインストロボも装着していたが、先ずは自然光でと思いレフ板で斜め上から光を当てようとした時クロマルハナバチを驚かせたのか、飛び去ってしまった。

今朝見た時もクロマルハナバチが帰ってきた様子は無かったから、昨日のあの行動を巣作りの行動と思い込んだのは私の早とちりだったのだ。
クロマルハナバチの生態としてドロバチのような営巣行為はないはずだ。
正確にクロマルハナバチが竹筒トラップの上にいた時間はどれくらいだったか判らないが、決して短い時間ではなかった。
それにしてもクロマルハナバチのあの行動はなんだったのだろうか。

ハナバチ類のことをもう少し詳しく調べねばなるまい。