小さな命の終り(4)

書斎の本箱の中で越冬中だったウラギンシジミが春を待たずに死んでいる。
一昨日の夜に見た時は葉っぱにしがみついてぶら下がっていたのに、下に落ちているのだ。

飼育箱の中にいたキチョウも10日程前に死んだ、残っているのは越冬中のナミアゲハのサナギだけになってしまった。
越冬中のチョウ達で春の日差しの中に飛び出してこられるものはどの位の割合なんだろうか。
極々僅かな数しかいないんだろうと思う。
生命の連鎖は僥倖に支えられているのだろう。

風の当たらない南側の壁にオオハガタナミシャクがいた。

「縄文の思考」小林達雄(文学博士・新潟県立歴史博物館名誉館長)(ちくま新書)を読む。
遺跡から出土した土器や土偶、竪穴住居や炉跡などから、縄文人の生活の有様、こころの世界などを鮮やかに掘り出しているのだ。
これまで縄文関係の書籍は相当数読んできたが就中面白い一冊だった。