晩秋の草むら

11月に入ったというのに25度近い陽気だ。
この陽気さの所為だろうか、PUKUさんとの遅い朝の散歩で草むらや雑木林に入った時、思いもよらず多くの虫たちに出会う。

ユムシ、クサキリ、オンブバッタ、カマキリ(3種)、ウラギンシジミヤマトシジミ
キチョウ、アカタテハツマグロヒョウモン、ヨコバイ、キイロスズメバチ

それと意外だったのは、木々の間に張られたコガネグモの巣がどれも造りたてのように新鮮だったことだ。
コガネグモの生態に関しては詳しくはないが、越冬に備えた栄養補給の為に新しい巣作りで獲物を待っているのだろうか。
このコガネグモとカマキリの数が結構多かった。

それからもう一つ驚いたのは小さなアリの行進を見たことだ。
体長2mmほどの黒褐色のアリ(シワアリの仲間だろうか)が、陽当りのいい雑木林の縁を行進しているのだ。
「働かないアリに意義がある」(長谷川英祐 メディアファクトリー新書)を読んでいなければ、この小さなアリの集団行進を見ても特別の意識を向けることも無かっただろうに、しゃがみ込んで暫く視ることになった。

この本によれば、敵前逃亡する兵隊アリや一割のアリは生涯全く働かないという、この2mm足らずのアリのコロニーも他の大型のアリと同じ生態を持っているのだと思いながら見ていた。

この本も「むし学」(青木淳一・東海大学出版会)も早く読み終えてしまわなければ、懸案の「戦史」(トゥキディデス)に戻るきっかけを失って泥沼に入りそうだ。