石の佛たち(1)

臼杵の磨崖仏(国宝)を見に行きたいそんな思いで旅に出た。
素晴らしい石の佛たちだったが、切り撮るには相当に難しい対象だ。

かなりの枚数シャッターを切ったがなかなか思うようには撮れていない。
大きなレフ板でも用意していればそれなりの光の工夫も出来たのだろうが、なんの細工もない微妙な自然光で仏さまのお顔のディテールを撮るにはまだまだ未熟だと思いしらされた。
それに佛さまたちとのカメラデスタンスはあまりないと思い、28-105mmのレンズだけにして重い35-350mmを車の中に置いてきたのも失敗だった。
もう一度挑戦するには遠すぎる仏さまたちだ。

普光寺磨崖仏(豊後大野市)にも寄った。
国道57号線から普光寺へ向かう最初の道を間違えた為に田舎道や山道をぐるぐる回るはめになる。
四年前にナビのデータを一度更新していたが役立たずだった。幸いにも要所々々にある案内板に助けられてたどり着く。
ここの磨崖仏も何とか撮るがやはり難しい仏さまだった。

上屋を持つ臼杵の磨崖仏と違ってここの磨崖仏は直接陽の光を受けている。
光を待つとよく言われるが光の変化を待つだけの時間の余裕がなく、思いを残して帰った。
これからは欲張ったスケジュールの組み方はするまいとの反省だ。

欲張りスケジュールのその一つが由布渓谷(由布市)。
猿渡の入り口から渓谷に降りたかったが、そこは急勾配の鉄の階段なので諦める。
渓谷に降りる一番安全だと言われる椿の入り口にした。
水に入るつもりで膝上までのゴム長も持参していたが、石の滑りやすさに断念する。