キリギリスの死

9月も終りに近づくと草むらの様子も様変わりし始めている。
一週間程前まではつゆ草の茂みの花の上に沢山のキリギリスを見たが、ツユクサの花を齧るキリギリスの数は一日毎にその数を減らし、今朝はつゆ草の茂みを丹念に観察しても一匹も見ることが出来なかった。
その代わりに近くの道端でその死を見つける。
つゆ草は今朝も薄紫の花を茂みいっぱいに咲かせていたが、キリギリスの死は確実に季節の移ろいを教えている。このつゆ草の花の盛りももうすぐ終わることだろう。

死があれば命の動きもある。
アリはまだ蜜を求めて活動していたし、秋生まれのアゲハの幼虫がレモンの葉を齧っていた。


庭のオニユリの葉の上にいるルリタテハの幼虫も終齢幼虫になっている。
間もなく蛹になるだろう。
キイロホソガガンボとナナフシも見た。


これらの小さな命に残されている時間もそう長くはないだろう。