書斎に来たアゲハの幼虫(3)

梅雨の中休みだが完全な真夏日、暑さに悲鳴を上げている。
 
今日は朝からいろんな事があった。

PUKUさんとの朝の散歩の折、あのキリギリスが沢山いた草むらに草刈機が入っているのに出喰わす。
ツユクサの草むらは跡形も無く消え、雑草と一緒の山になっている。
7月3日の町内の草刈日までは草むらは大丈夫だろうと思っていたが、早い草刈をやっているのだ。
オニユリの群落は残っているので急いでカメラを取り出し、キリギリスを探し始める。

草刈人は私がこの草むらにカメラを持ち込むのを前々から承知していたようだ。
「何を撮っているんかね」
私はキリギリスの幼体からほぼ成虫までの何段階もがいることを告げる。
草刈人は作業の手を止め私が覗き込んでいるオニユリの林の中を覗き込む。
「へぇ、いろいろと沢山いるんだな」

オニユリの群落とその周りのツユクサはおかげで残ることになった。

買い物に出かける間中窓を閉めきっていたので、書斎も熱気でムンムンしている。
窓を開け放ってからアゲハの飼育箱を覗き込んだ時、丸々とした蛹を見つける。
やったー! そんな感じだ。嬉しくなる。

昨夜は幼虫はそれまでとは異なる様子だった。
普段は柚子の葉をバリバリ食っているか、そうでないと葉に静かに止まっている。
それにウンチも黒っぽい丸薬(柚子の匂いのする丸薬と言われてもおかしくない)みたいなものをする。
それが昨夜は下痢便状のものをしており、柚子の小枝から降りて飼育箱の中を動き廻っているのだ。
これは蛹になる前兆だ。

飼育箱の壁面にくっついて蛹化されてしまうと、羽化の写真を撮るのがやっかいになると思い、柚子の小枝に幼虫を戻すが、何度やってもポトンと下に落ちる。

柚子の葉を取り小枝にしたものを組み合わせるようにして、何とか成功だ。

今朝見たときは未だ幼虫の姿をしていたが、出かけている間に蛹化したのだ。
幼虫からサナギへ、その刻々と変化してゆく様子を見たかったが、残念だ。
恐らくこうした変身の瞬間に出会えるのは千載一遇ということなんだろうな。
出会えるように何度でも努力だけはしなければ、それが虫撮りの楽しみなんだから。

それからアリとクロバチが獲物を運ぶところが撮れた。