佐渡ヶ島へ

佐渡ヶ島・大野亀のトビシマカンゾウと相川音頭で流す「宵の舞」を撮りに行こうと思い立ち、午前六時新潟港発のフェリーに乗るため夜の北陸自動車道をぶっ飛ばした。

カンゾウの花は今年は少し遅れているようで、山裾一面に咲き誇る状態ではなく、もう一つ絵になるアングルを探すのに難儀した。

広角で撮るには一面の花畑という雰囲気はなく、花を近接アップにして背景を入れて撮ろうとすると、傷みの無い花を探すのが大変だった。
わざわざ佐渡まで来たのだからと随分歩きまわったが、収穫はあまり無かった。

尖閣湾では遊覧船から岩礁に砕ける波頭を狙いたかったが、これも空振り状態。

狙いの収穫物が哀れな状態だから、八時間弱の運転の疲れが吹き出してくる。

宿は「相川温泉・伝統と風格の宿 ホテル◯◯」「佐渡の旬な料理に舌鼓」などのパンフの宣伝文句を鵜呑みにする程のうぶではないが、それにしてもびっくりするような料理だった。
お品書きを見る分には素晴らしい品々だが、旅行の時の宿選びを担当しているカミサンが申し訳なさそうに私の顔色を覗っている。

運転の疲れと箸の進まない料理の為に、「宵の舞」を撮りに出る気力を失くし早々に寝てしまった。
これが佐渡ヶ島の第一日目。