老いのかたち

寒さに負けて

鳥撮りを始めてからブックマークしてある鳥撮りさんのブログが5件ほどある。 いずれも見応えのある写真が掲載されているのだ。 写真の素晴らしさに感心させられる以上に、狙いのシーンを待つその辛抱強さに頭がさがる。 今日も湖北の山本山でのオオワシ撮り…

忘れ物

17年度の写真展用の候補作の選び出しの日だ、写真仲間たちは今年の成果を持参していた。 私もピックアップしておいたものを持出したが、肝心なものを忘れていた。 出品作の候補基準は、虫たちのポートレート、虫たちの獲物、飛翔、カップリング、その他とい…

老いのかたち(31)

霧が薄れた庭先の金木犀の枝の間を動き回っているメジロを見る。 近くの南天の実を啄みにきているのだろうか、なんとも忙しない動きをしている。 そう言えば、3月の初め頃梅の花に来ているメジロを撮って以来メジロを見ていないと思われる。 これも3月に入…

蓑虫

庭の片付けをしていて蓑虫が落ちているのを見付ける。 昨夜半の一時突風が吹き荒れた、細い枝が強風で吹き折れ、蓑虫を付けたまま何処かから飛ばされて来たようだ。 蓑の中に幼虫はいない、それに古い感じの蓑だ。 ぶらりとさがって雪ふる蓑虫 山頭火鳥撮り…

啄まれた柿の実

昨年のこの時季、ほぼ毎日のように150-600mmなどを持って鳥撮りに出掛けていた、今年はその回数が極端に少なくなっている。 左腰に痛みがあるのも一因だがそれ以上に撮りたいという意欲が減退し始めているのだ。 出不精になりいろんなことが億劫になる、これ…

Web散歩

ある事を調べるためWebを渡り歩いていて、思いもかけぬ面白い論文を見付けた。 ”流木の身になる:北方狩猟民の「視点」をめぐる覚書” 著者は岡 千曲相模女子大学助教授(文化人類学)久しぶりにありつけた良質の肉に齧りつく、そんな感じで夢中で貪っている…

一日不作

虫撮りにも行かず、読書もせずの一日だった。 呆け暮らしなのだ、一日不作 一日不食 自分に言い聞かせていた。昨日撮ったものから。 無性に旅に出たくなっている。 どこか遠くへ行ってみたい。

ヒメジャノメ

自治会の夏まつりの日だ。 午前7時から会場の設営で約3時間、夕方午後5時半から担当の模擬店かき氷屋さん。 交代もせず150カップのかき氷を作ったこともあり、老躯には随分久しぶりの苦行だった。会場設営から帰った後遅い朝食を済ませて、僅かな時間だが…

虫を見ぬ日

午前中から完全な真夏日、暑さに負け半ば呆けていた。ITOU昆虫園のランタナも僅かばかりの花になっている、終期だ。 ランタナの上でツマグロヒョウモンを見た以外全く虫の姿を見ずだ。 帰りに立ち寄ったAさんの菜園でもカボチャの花の中に潜り込んでいたウリ…

シャクガ科の仲間

猛暑気に負けて虫撮りに出ることもならず冷房の書斎に閉じこもっていた。メインマシーンにしていたDELLのinspiron・17RをWin10にしてからどうも調子が悪いのだ。 そんなこともあって、サブマシーンのinspiron・14に24型モニターを接続しメインマシーンにす…

老いのかたち(30)

最近は車を運転するとき陽の光が眩しく感じられ、サングラスが欠かせなくなっている。 老躯の視力低下や端末の見過ぎなどもあって眼精疲労が溜っているのだ。 それにここのところ読書に夢中になっているから余計に眼がつかれているのだ。もう随分以前だがあ…

雨の日呆け暮らし

雨の一日、半ば以上呆け暮らし。 読書もせず、カミサンが録画しておいてくれたビデオを見て過ごす。 一つは、北限に生きるニホンザルのある集団を24年間に渡って撮り続けたドキュメンタリー「ニホンザル 24年目の絆」・BSフジ。 青森県下北半島脇野沢の森に…

花のいのちは短くて

今日は午後から写真展の当番、車庫から車を出す前に気になっているトベラの花を見に行く。 4・5日見ぬ間に花は終末期を迎えていた。 白い花びらは黄色っぽく薄汚れ、芳しかった香りも失せてしまっていた。 花の盛りに、アオスジアゲハやナガサキアゲハ、クマ…

帽子を洗う

今日から一週間の予定で仲間たちとの写真展が始まる。写真展作品展示の作業は午前中に終る、そんなことから帰り道は木の岡ビオトーフへ立ち寄り虫撮りだと思い、虫撮り用の装備1式を車に積んでいたが、途中で料理当番の買い物のことを思い出し直帰した。買…

なんという蛾の幼虫だろうか

今日は明日から始まる写真展の前準備の日だった。 会場のレイアウトなどの作業はいつものように皆さんにお願いして、部屋の片隅で半ば呆けていただけなのに、妙に疲れていた。 我儘な日暮をしている老躯は集団行動が一段と苦手になっている、それが疲れを呼…

チューラパンタカ

買い物帰りの車の中で、何の脈絡もなく「チューラパンタカ」という言葉が頭をよぎった。 「チューラパンタカ(周利幋特)」非常に物覚えが悪く自分の名前さえも憶えられなかったといわれる釈迦の弟子の名前を、時折、不意に思い浮かべることがあるのだ。 何…

無意識の行動

一昨日以来、無意識の行動とか意識の起源ということが気になっている。 そんなこともあって何年か前に読んだことのある「神々の沈黙」ジュリアン・ジェインズ著 柴田裕之訳 紀伊国屋書店 のことを思い出し書棚を探した。 エーリッヒ・ノイマンの「意識の起源…

老いのかたち(29)

空き地の大きなトベラの木は花盛り、満開の花は甘い香りを放っている。 この時季このトベラの花にはアゲハの仲間やクマバチ、ミツバチなどがよく来ているのだが、タイミングが悪いのか、今年は何度も尋ねるが見かけないのだ。 今日も午後からEF35-350mmを装…

方向感覚を失う

カタクリの花のことをふと思い出し、マキノの雑木林へカタクリの花を見に行く。 雑木林に点在する花は遠目には見頃だったが、近づいてよく見るとどこかが傷んでいたり色褪せている、4月の初め頃に来ていれば新鮮で色鮮やかな花が見られただろうに。林の中を…

雨の一日

終日雨降り止まず、花冷えで肌寒い。 各地では春の嵐になり被害も出たようだ。 雨の日は雨を聞くそんな心境で書斎に閉じ籠っていた。 ボケ防止のためにと、途中で放り出したままになっている「徒然草」を最初から読む。 久しぶりの古文、辞書やWebで調べなが…

花桃

定期検診に行った病院の駐車場の片隅で花桃が咲いているのを見付け、コンデジを取り出した。 花桃の木はひょろひょろとした若木、何とも頼りなげな幹から細い枝を伸ばし花を付けている。 僅かばかりの花桃の花を眺めながら、この花の咲き誇る風景を見に信州…

老いのかたち(28)

雪の朝、2・3年前までだったら雪景色を撮りに湖北方面へ車を出しただろうに、今では目的の山峡への雪道を走る自信がないのだ、悲しくなる。2016年度前期の公開講座の案内を幾つかの大学から頂戴している。 呆け暮らしをしないためにと思い、公開講座の冊子や…

熟柿

終日、雨降り止まず。 「雨の日は雨を聴く」そんな心境で書斎に閉じ籠っていた。 山頭火の文言の一節、「山あれば山を観る、雨の日は雨を聴く」ここまでは思い出せるのだが、その後の言葉が思い出せないのだ。 Webで調べれば即座に続きの文言も判るだろうが…

老いのかたち(27)

曇り空の寒気の下、鳥撮りに行く気にもなれず、年賀状や昨年の暮に頂戴した喪中のはがき、寒中見舞いのはがきを整理する。 年々歳々年賀状の枚数が少なくなるのは老爺には理だとしても、はがきの中に元同僚や知人の訃がいつもの年より多いのを改めて知らされ…

ムクドリ

遅くまで高村薫の「空海」を読んでいた所為で起き出したのが昼前、お陰で絶好の鳥撮り日和なのに出掛けることもなく終日呆けていた。玄関先のシロダモの実を啄みにムクドリが来ている、2羽いる、争っているようで啼き交わす声が結構うるさいのだ。 鳥撮りに…

老いのかたち(26)

昨夜は、と云うよりも今朝の四時近くまでミシェル・ペイヴァーの「神々と戦士たち」第一巻青銅の短剣を読んでいた、面白かったのだ。 お陰で起き出したのが昼前、相変わらずの昼夜逆転の日々が続いている。 こんな状態だから、老爺には歳月を区切る年末とい…

ペーパーウエイト

書斎の片付けをしていて、書棚の奥に隠れているペーパーウエイトを見付け取り出した。 冷たくてズシリと重いブロンズ製のペーパーウエイトを手にしながら、いろんなことを思い出していた。 これを手に入れたのは30数年前、以来このペーパーウエイトはデスク…

老いのかたち(25)

老いの進み方が今年に入ってから一段と速くなっている、思いのままに身体が動いてくれないのだ。昨日は、楽しみにしていた池田亀山八幡宮の祭り、船に乗ってやって来る太鼓台を撮る予定で、ロケハンもしたし、いろいろと情報収集もした、準備は万全にした。 …

呆け暮らし

目的地を見失った帆船が風まかせで海の上を漂っている、そんな感じの呆け暮らしの一日。 PCで調べ物をしながら集中出来ずにうつらうつら、椅子の背もたれを倒すといつの間にか眠ってしまっていた。ノウゼンカズラにナミアゲハが来ていた。 ナガサキアゲハと…

人形2体

冷蔵庫の野菜室の中で皮付きのトウモロコシを見た時、不意にトウモロコシの皮で作られた人形のことを思い出し、本箱の最上段奥からその人形を取り出した。 この人形を貰ったのは30数年も前。 ある大手コンピュータメーカのプログラマーだったOさんから、チェ…