ヒヨドリとシロハラを見た。

キジ撮りは今日も不作だった。風は少し冷たいが素晴らしい陽射しが降り注いでいたこともあり、琵琶湖に注ぐ小さな川沿いの道を歩く。3月の初め頃コハクチョウの一群が北へ帰ったという新聞記事を見たが、コハクチョウと同時にカモたちも北へ帰ってしまったようだ。この小さな川にもカモたちの小集団がいて、それなりの賑わいを見せてくれたが、今ではその姿は全く見られず寂しいかぎりだ。稚鮎が遡上してくるようになるとこれを狙ってサギたちが来て賑やかになる。それまでは殺風景な状態が続くのだ。

ふらりふらりと歩いていてヨシ原にヒヨドリが2羽いるのを見つける。

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近づき始めると2羽のうち1羽はすぐ飛び立っていったが、残った1羽は飛び立たずにいるのだ。6m程まで近づくと流石に飛び立っていったが、大胆不敵なヤツ、そんな感じのヒヨドリだった。

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土手下の菜園でシロハラを見る。

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スギ花粉の飛ぶ時季になったようだ。今季初めて花粉症の症状が出る。ものすごい眼の痒みに襲われる。鳥撮りを諦め小走りに引き返した。これからの鳥撮りにはゴーグルが必要になりそうだ。

トビが舞う

キジ撮りは不発だったが、耕作放棄地の近くの田んぼでトビがやって来るのを撮る。

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トビ撮り後の帰り道は傾斜した細いあぜ道を近道する。綱渡りするピエロよろしくと言った感じの歩きだ。すぐ近くの田んぼの中からキジのメスが3羽けたたましく鳴声を上げて飛び立つ。その飛び出した先の田んぼにオスがいるのを見付け、短くしていた一脚を伸ばし、傾斜したあぜ道から滑り落ちないように一脚を突き立ててキジを撮った。

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先日はキジのオスを4羽視認している。今回はメスが3羽だ。今年も繁殖期が楽しみになってきた。雛を伴ったキジの一家を今年も狙えるだろうか。

本日好天、いい一日だった。

ヤツデに来たヒヨドリと野猿の来た痕跡

ヤツデの実を啄みに今朝はヒヨドリが来ていた。

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メジロも2羽来ていたがヒヨドリが姿を見せるとすぐさま飛び立って行った。玄関先のシロダモの赤く熟れた実がたくさん残っていた秋の終わり頃までは、一日に何度もヒヨドリがやって来ていた。複数羽で来た時などは鳴き交わす声がとても煩かったが、実が食べ尽くされると同時に飛来を見ることは全く無かった。

 病む妻の午睡邪魔しに鵯が来る   風来坊    こんな句もメモしていた。

今朝のヒヨドリは随分久しぶりの来訪なのだ。レースのカーテンで多少の目隠しになっているとは言え、ガラス戸の向こうのヒヨドリは3mも離れていないヤツデの葉の中。そこでヤツは実を啄んでいるのだ。雑木林などに食べる木の実も無くなり飢えているのだろうか。

飢えていると言えば、庭の柚子の実も幾つか食われている、野猿が来たようだ。

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酸っぱい柚子の実を喰う。野猿も飢えているのだろう、その証拠が残されていた。昨年もちょうど今ころ来ていた。食い荒らされた柚子の皮が残っていたとブログに書いた記憶がある。

午後からは冷たい雨が降る。

揚げヒバリ

あっという間に今年も2ヶ月が過ぎてしまった。明日から3月だ、何という時間の速さなんだろうか。・・・・・一寸の光陰軽んずべからず・・・・こんな漢詩の一節を思い出している。いつの間にか八十歳も半ばの頃になってしまっているのだ。

早春の素晴らしい陽光に誘われて昼下がりの田んぼ道を歩く。見渡す限りの野面に春耕作業をする人影も見当たらず、また空の高みに舞うトビの小さな影が見られるだけで、キジ撮りのフィールドに鳥の姿はなかった。

田んぼ道をのったりのったり歩いていると、時折空の高みからヒチュッッ、チュピッ、チュピッという鳴声が聞こえてくる、ヒバリだ。声はすれど姿は見えず、老眼では捉えきれないほどの高みにいるようだ。何度か囀った後急降下してくる。冬枯れの田んぼに降りられてしまうとその姿を視認することはもう出来ない。少しでも近づけば見つけ出しやすいだろうと距離を詰めていくとヒバリは再び飛び出す。飛び出すコイツを追いかけてレンズを振るのだがファインダーに捉えるのは容易ではなかった。広角側で捉えておいて望遠側にズームアップすればヒバリの姿を捉えやすいいのだろうが、SIGMA150-600mmのレンズは重くかつ繰り出しが回転式ズームだから,手持ちでは広角側から望遠へという芸当は老爺には出来ないのだ。

やっと撮れた揚げヒバリの1ショット。

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ファインダーに捉えきれない時のため補助具として、オリンパスのドットサイト照準器EE-1を持っている。少しでも歩留まりが良くなるようにとコヤツにも出番を与えなくては。

ヤツデに来たメジロ

今朝は久しぶりの素晴らしい陽光。カミサンと並んで遅い朝食をとっていた時、カミサンが「小鳥が二羽来てますよ」と声を上げる。ヤツデの木に来ているというのだ。急いでEOS7D+35-350mmを持ち出し、カミサンの指差す方向にレンズを向けるも、ガラス戸越しにファインダーを覗き込む老爺の位置からでは見付けられないのだ。カミサンの肩越しにポジション、やっとファインダーに捉えての1ショット。

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ヤツデの実を啄みに来ているようだ。

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先日の雪の朝も、ヤツデの葉陰にメジロが2羽来ていたのをカミサンが見付ける。書斎からカメラを持ち出した時には「遅かりし由良之助」とカミサンに呟かれる始末だった。

カミサンは投与された抗がん剤の副作用(アナフィラキシーショックなど)がとても酷く、その影響が残っている現在の状況では外出もならずだ。家に閉じこもっている状態が続いていることもあり、庭先で起こる小さな変化に非常に敏感になっているようだ。メジロなど小鳥が来ているのを最初に見つけるのは決まってカミサンなのだ。

暖かくなれば気分転換に少し遠出をしなくてはなるまい。

小さな漁港にいたコサギたち

曇天の鳥撮りにはあまり芳しくない光を承知で湖岸へ行く。

今日は何故か、遥かに遠い渚近くにユリカモメらしヤツとオオバンと思える混群の遊泳を見かけるだけで、見渡す湖面に鳥の姿が見当たらないのだ。白と黒の混群は2Kmほど向こうだ。被写体に恵まれていればその混群を目指すことはなかっただろうが、手ぶらで帰るのも癪だと思いさざなみの打ち寄せる水際を混群に向かって歩く。今日持ち出していたのは、いつもの鳥撮り用のEOS7D+150-600mmではなく、EOS5DMark2+EF35-350mm。相当に近づかないと鳥は豆粒なのだ。いい距離まで近づき今一歩というところで、混群のいる渚近くの松林から犬を連れた夫婦連れが出て来た。混群はあっという間にばらばらになって沖に向かう、飛び立つカモメもいた。

帰ってカミサンにこんな状況を話していたら、カミサン曰く、目的のものが撮れなくて残念でしょうが、日頃の運動不足解消になって好かったじゃないですか。

帰り道、小さな漁港に寄ってみる。混群が撮れなかった代わりになるものが撮れた。

コサギ

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チュウサギ

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途中で引き返したとはいえ渚を往復3Km近く歩く、老爺には結構な運動になった。

カモメたちの混群のいた場所からさほど遠くないところに大きなヨットの保管場所がある。カフェもあったように思う。陽射しのいい時には一度渚を歩いて行ってみなくてはなるまい。

キジと農夫と

ざらしの田んぼにも草の芽がふきだし春の気配がし始めた。タネツケバナの小さな花の見える田んぼでカワラヒワの小集団が何かを啄んでいる。

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そんな小集団が一斉に飛び立つ瞬間を狙ってファインダーを覗き続けていたが、一向に飛び立たないのだ。一脚に載せたカメラから顔を上げたほぼ同時にカワラヒワの小集団が飛び立つ、欲しいものは手に入らずだ。やれやれという思いでカワラヒワの飛翔を追いかけていて、遠くの田んぼに黒い小さな姿を見つける。キジだ。ヤツはのんびりと餌探ししながらこちらに向かって来ているのだ。

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こちらからキジに接近せずヤツがどこまで近づいてくるか待つことにした。三脚やリモートスイッチなどを持ってきていれば、三脚にカメラを載せキジにレンズを向けて休憩できただろうに、枯れ草の上にカメラを横たえての一休みになった。

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人慣れたヤツだ。随分近くまでやって来る。フィールドには今年も4羽のキジ(♂)がいることをすでに確認している。こちらの姿を見るなり足早に遠ざかって行くヤツ、至近距離に近づいても悠然と餌を探しているヤツなどがいるのだ。個体識別するためのマーカーでもつけていればそれなりに付き合えるのに。そんなことを思いながらヤツの様子を眺めていた。

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ヤツは急ぐこともなく悠然と老爺の前を横切りヨシ原の中に隠れていった。

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このヨシ原は耕作放棄地の中で最も大きなヨシ原だ。田んぼ3区画分が何年も刈り取られることなくヨシが伸び放題になっているところなのだ。コヤツのねぐらだろうか。

このヨシ原の先で突然白い煙が上がった。年老いた農夫が小さな小さな田んぼの春播きの準備をしているようだ。

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先程隠れたヤツが農夫の背後にでも姿を現してくれると面白いシーンになるだろうに。

野焼きの煙のする中での、キジと農夫、そんな一枚が欲しかったが叶わぬ想いだった。